マキタ 日本未発売製品 小型レシプロソー XRJ01 ツールレスでブレード交換

この記事の価格表記は。2022年10月改定の価格に訂正されたものです。

この記事は2022年1月時点の情報になります。
2022年8月にXRJ01と同等のツールレス製品のJR184DTが発売されています。※ロック機構に差異あり

目次

マキタの小型レシプロソー、国内版と海外版の違い

マキタUSAが販売している小型レシプロソーXRJ01。これはマキタが日本国内で販売しているJR184Dの北米仕様製品。

パッと見は同じだが重要な機能差がある。

国内版のJR184D

まず国内向けの18V小型レシプロソーJR184Dの説明から。

重量1.7kg(※)、軽くて扱いやすいため、3、4cmの太さの枝や竹を切る程度には丁度いい。だが10cm程度の木や枝になると、切れなくはないが頼りない、といったクラスのレシプロソー。タンスを解体して粗大ゴミに出したいときなどにも最適な工具。

  • 3.0/6.0Ahバッテリー含む重さ。1.5/2.0Ahバッテリーを使用する場合、さらに200~300g軽くなるのでお勧め。

スイッチが2か所にあるのも特徴。※メーカー呼称はマルチポジションスイッチ

ただしブラシレスモーターではないので、その点気になる人は注意。

レシプロソーでは枝や竹は、しなって切れないという意見をよく見る。レシプロソーは対象が固定されていないと切りにくいので、固定された根本付近を狙うか、対象を手や器具で抑えて固定する等のコツがいる。

ブレード交換の長所短所

ただこのJR184Dの短所として今時のレシプロソーにしては珍しくブレード交換に六角レンチを必要とする。六角レンチがレシプロソー本体に収納できるのはいいが、やっぱり交換自体が面倒だし六角レンチ自体をなくしたりする可能性もあり、当然ツールレスの方がよい。

六角レンチ収納

一応六角レンチでブレード交換の長所として、ジグソーのブレードも使用できる、というのがある。ただだからと言ってジグソーの代わりになるわけでもなく、ブレード交換が手軽ではない短所のほうが目立つ。

そんなに頻繁にブレード交換しないという意見もあるかもしれないが、個人的には使い終わった後は安全性も考えて毎回ブレードを外しておきたいし、また使い始めるときもツールレスだと準備の手軽さが段違いになる。

ただし取扱説明書にも「使い終わったらブレード外すこと等」の記載は特にない。

海外版のXRJ01はツールレス ブレード交換

そこでマキタUSA仕様のXRJ01の説明となるが、単純にブレード交換部分だけが、ツールレス仕様となっている。付属品等の違いはあるが、本体仕様はほぼ同じ。逆にアメリカでは六角レンチ交換仕様を取り扱っていない。

左 日本仕様JR184D | 右 USA仕様XRJ01

ちなみにXRJ01は北米版の型番のようで、他の海外地域はDJR183がツールレス仕様の型番になる。両方の仕様を販売している地域もある模様。

種別ツールレス六角レンチ
日本JR184D
USAXRJ01
他海外DJR183DJR185

14.4Vと10.8Vの場合

ちなみにこれは18V製品だけではなく、14.4V(JR144D)、10.8V(JR104D)、差込型10.8V(JR101D)でも同様の違いがある。

種別ツールレス六角レンチ
日本 18VJR184D
日本 14.4VJR144D
日本 10.8VJR104D
日本 差込10.8VJR101D
北米 18VXRJ01
北米 10.8V(12Vmax)RJ03
北米 差込10.8VRJ01RJ02
他海外 18VDJR183
(JR183D)
DJR185
(JR185D)
他海外 14.4VDJR143D
(JR143D)
DJR145D
(JR145D)
他海外 10.8V(12Vmax)JR103DJR105D
他海外 差込10.8VJR100DJR102D
  • 他海外の詳細は調べ切れていないが、日本と同様の型番法則(“D”の位置)だったり、型番の”D”がなかったりする地域もある。
  • 海外でスライド10.8Vは12Vmaxと表記されることが多い。

残量表示LEDの違い

あと地味な違いとして日本のJR184DとJR144D以外はバッテリー残量のLED表示がない。これはバッテリー自体に残量表示LEDがついていれば必要のない部分ではある。

バッテリー残量表示LED

日本ではJR184Dが発売された時期にバッテリー自体に残量表示LEDがついていなかったが、海外では事情が違ったのかもしれない。海外製品の発売日ははっきりと調べるのが難しい。

調査不足な細かい点。国内JR184Dと海外JR185Dは両方六角レンチ仕様で、バッテリー残量表示の違いのみということになる。そして10.8VのJR104Dは国内版でもバッテリー残量表示がない。ではJR104DとJR105D、JR101DとJR102Dの違いが何なのか。両方を併売している地域はなさそうなので、まったく同じ製品の気もする。

今後の国内販売予定と入手方法

時系列の整理

前述の型番表からツールレス仕様の型番の方が、日本仕様の型番より番号が”001″番分若いことが分かった。

型番が1番前後する製品の開発時期が同時期と推測して、それをもとに時系列を整理してみた。

  • 2011-08 JR101D 発売 (差込10.8V)
    • 海外 2012-?? JR100D, JR102D
    • 北米 ????-?? RJ01, RJ02
  • 2013-08 JR184D, JR144D 発売 (18V, 14.4V)
    • 海外 2014-?? JR183D, JR185D, JR143D, JR145D
    • 北米 2014-10 XRJ01
  • 2015-09 JR104D 発売 (スライド10.8V)
    • 海外 2016-?? JR103D, JR105D
  • 2012-03 JR101DWG 発売 (差込10.8V DIYカラー)
  • 海外仕様の発売日は詳細不明だが日本よりは後と思われる
  • 型番DJRxxxはJRxxxDとして表記

ツールレス仕様の日本での販売予定

既にツールレス仕様の製品があるのであれば、日本でも販売しないのかという疑問がある。これはマキタに問い合わせたわけではないが、限りなく可能性は低いと思う。そもそも初代の小型レシプロソーを発売した2011年時点でツールレス交換仕様の製品はあったわけで、当時の判断で日本では六角レンチ仕様が選ばれているはず。ツールレス仕様が海外でもなかったのならともかく、発売時期が過ぎた製品を改めて新製品で出すということをする例が、近年のマキタ製品でほぼ見られない。

例外としては工具ではないが残量表示付きバッテリーBL1820BやBL1020Bは、海外にかなり遅れて日本で販売を始めた。

小型レシプロソーの新製品を期待する方がまだ可能性はあるだろう。ただ2022年1月現在マキタは40Vmax製品の開発に集中していて、40Vmaxに不向きな小型製品を出す予定があるのか、望みは薄い。

日本でのツールレス仕様製品の入手

どうしてもツールレス仕様の小型製品を使いたければ、他メーカーの小型レシプロソーを選ぶか、マキタでは次に軽い製品のワンハンドレシプロソーJR188Dを選ぶしかない。こちらは2.8kgでギリギリ片手で持てるかどうかの重量になる。

しかし実は日本未発売のXRJ01だが、ネットでは割と購入しやすい製品だったりする。値段もそれほど高くない。半面10.8VのRJ03は少し入手しづらい。ただメーカーのサポートを受けられないのでその点は注意が必要になる。パーツ的にはJR184Dとほぼ同じなので、ブレード取り付け部分以外の破損であればJR184Dのパーツ利用で自力修理も可能ではある。

この製品に限らず、マキタの海外製品は国内でのサポート、修理はできないので注意。

小型レシプロソー自体の使い道

冒頭でも細い枝や竹を切るのに使いやすいと触れたが、そのあたりの役割は電動剪定ばさみの方が使いやすいと意見もあると思う。

個人的には小型レシプロソーの長所には安全性がある。ノコギリの刃自体の危険なイメージもあるだろうが、実際事故を想定すると重大事故に至る可能性がかなり低い工具だと思う。

小型レシプロソーを利き手で持ち、もう片方の手で木の枝を抑えて使うとする。そこで誤って抑えている手の方に刃が当たった場合、すぐ刃は離したとしても、それなりに痛い怪我にはなる。しかし同じミスを電動剪定ばさみで行ったとき、どうなるかはあまり想像したくないレベルになると思う。

このあたりの電動剪定ばさみの危険性はまた別記事でも触れたい。

雑感

ツールレスブレード交換の小型レシプロソーの情報は自分が欲しかったから調べたのだが、あまりネット上にまとまった情報がないので今回まとめてみた。ただ入手性は高いので元々知っている人は多いと思う。

私は既にXRJ01を入手してしまったので、あらためて海外仕様で販売して欲しいとかはないが、ブラシレスモーターでさらに軽量化&パワーアップした製品とかでないかなあと、淡い期待だけはしてみる。

関連リンク

マキタ 18V 充電器、バッテリー

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