2022年1月発売 マキタ 40Vmax 260mm丸ノコ HS011G 260mmは海外仕様?

この記事の価格表記は、2022年10月改定の価格に訂正されたものです。

目次

40Vmax 260mm コードレス丸ノコ

マキタの新製品40Vmax 260mmコードレス丸ノコ HS011Gが2022年1月発売された。

260mm充電式マルノコ HS011G

日本では異例の刃径260mmの丸ノコ。高額製品ではよくあるフルセットモデルなしの単体販売のみ。

  • HS011GZ 本体のみ ¥75,600(税別)

既存の刃径にない260mm

18V機と比較したいところだがこの260mmという刃径、国内現行製品の手持ち式の丸ノコでは見当たらない(過去製品は調べ切れていないがなさそう?)。当然260mmチップソーもなかったので、今回の製品に合わせて発売された模様。

マキタ現行製品の刃径は次の通り。

  • コードレス
    • 85mm
    • 125mm
    • 165mm
  • コード式
    • 147mm
    • 190mm
    • 216mm
    • 335mm
    • 380mm
    • 415mm
  • 85mmは10.8Vのみ
  • 216mm卓上スライド丸ノコにはコードレスあり
  • 木工用以外の刃径としては150mm,185mm,305mm,355mmの製品も存在する。

また260mmでも丸ノコ以外だと、卓上丸ノコ1040F、卓上スライド丸ノコLS1014が存在する。

国内向けで165mmを超える刃径を用意するとすれば普通は190mmになるところだが、そうしなかった事情を推察したい。

海外製品事情

昨年8月発売の卓上スライド丸ノコLS005Gの刃径216mmも国内では珍しい、海外市場に合わせてのサイズということだった。なら今回も216mmではダメだったのかなと思ったが、当然260mmというサイズも海外市場を踏まえてのサイズと思われるので、海外製品を調べてみた。

216mm 充電式スライドマルノコ LS005G

まずマキタUSAではコード式でHS0600という260mm丸ノコ(10-1/4″ Circular Saw)が存在する。さらに40Vmaxの260mm丸ノコ GSR02も昨年発売済み。ただしこれはリアハンドル型左勝手仕様の丸ノコ。リアハンドル型も左勝手仕様も日本では一般的ではないので、今回のHS011Gはトップハンドル型(普通のハンドル)右勝手仕様になる。USA以外は型番がRS002Gになる。型番RS~はリアハンドル型丸ノコを示す模様。

10-1/4″ Circular Saw HS0600
Rear Handle 10‑1/4″ Circular Saw GSR02

アメリカでは260mmの丸ノコが多いのかと思い主要メーカーの製品を調べたが、さすがに大きいのでそこまで一般的でもなかった。ただ216mmの丸ノコはもっと珍しい(ない?)ようなので、そこで260mmあたりが妥当、ということだと思う。

アメリカで丸ノコに多い刃径は圧倒的に165mm(6-2/1″)、185mm(7-1/4″)になる。それより大きいサイズは235mm(9-1/4)、260mm(10-1/4″)。さらに大きいサイズは415mm(16-5/16)になる。日本国内に存在する335mm、380mmもアメリカでは見当たらない。185mmを超える製品自体が珍しくはあるようだ。ただ185mmを出すのはさすがに190mm丸ノコが主流の日本では難しかったか。

2x材と切込深さ

では260mmが対象とする材だが、海外事情となると2x材ということで改めて2x材のサイズ、刃径の切り込み深さ目安をリストアップしてみた。

名称(mm)
x119
x238
x363
x489
x6140
x8184
刃径切込深さ目安
165mm56-66
185mm60-63.5
190mm68
216mm80
235mm85
260mm97
335mm128
380mm140
415mm157

刃径260mmの切込深さ97mmは2x材で言うと4xが切れる規格。HS011Gも4xまでが対象になる。また手持ち型丸ノコで刃径216mmも2x材だと使いどころが微妙ではありそう。

集塵機接続も海外仕様

集塵機との接続径が別売りのフロントカフス24使用前提となっている。このカフス24はプランジ丸ノコや216mm卓上スライド丸ノコLG005Gと同じサイズでこちらも海外市場がメインの製品。

あとは地味にコード式125mmランダムサンダーB06050と10.8VジグソーJV103Dが同じ口径だが、こちらはカフス24が標準付属している。こちらも確かにマキタUSAで取り扱われているが、海外で設計された製品ということだろうか。

製品の特長

切込深さ97mmは厚さ3寸5分(105角)が切れず3寸(90角)用となる。これは先に挙げた海外の都合の刃径のためか中途半端だが、国内マキタ製品では一つ上の刃径335mmも海外需要がなさそう。公式の紹介では3寸2分が切れるとしている…

重量が6.0kgとなっているが、最大容量のBL4050F装着時の重量となっている。作業的に少しでも軽くしたい気もするがそこは開き直って作業量を優先ということか。と思ったらBL4050Fが推奨となっていた。高出力性能が必要なようで、BL4040、BL4025だと本来の性能が発揮できないとのこと。

サイズ的に片手で持ちにくいので左手用の大型グリップがつくのが特徴。丸ノコガイドは別売品として推奨されておらず、プランジ丸ノコ同様の長尺定規が推奨品となる。ただ標準付属のサブベースが平行定規と兼用となっている。

当然AWS(集塵機無線連動)も対応済み。ただし集塵接続に必要なカフスが付属していないので注意が必要。

同時発売の260mm鮫肌チップソーは¥16,500(税抜き標準価格)もするので、こちらは標準付属でひとまず安心。

製品比較

日本国内には同サイズの比較対象がないので、とりあえず最も近いサイズと、海外AC260mm製品を並べてみた。

  • 165mm 40Vmax HS001G
  • 216mm AC100V SS2001A
  • 335mm AC100V 5103A
  • 260mm AC120V HS0600 海外
スクロールできます
型番HS011GHS002GSS2001A5103NAHS0600
標準価格※¥75,600¥48,400¥32,400¥56,200
発売時期2022-012019-102017?
電源40Vmax40VmaxAC100VAC100VAC120V
刃径260mm165mm216mm335mm260mm
切込深さ90°97mm66mm80mm128mm97mm
回転数3,500min-15,500min-14,700min-12900min-14,300min-1
重量6.0kg3.6kg4.3kg10kg6.9kg
長さ453mm299mm310mm505mm418mm
  • 標準価格は税別

今後40Vmax コードレス190mm 丸ノコが発売される可能性

海外で190mmの需要が少ないということで、あえて260mmで発売したはずなので、かなり低いと思われる。国内他メーカーで190mm丸ノコが発売され、その製品が売れれば可能性はゼロはない?海外事情を優先するのなら185mmの方が可能性としては高そうだが…

また海外事情といったが、アメリカの情報以外は大して調査していないのであしからず。

雑感

LS005Gの216mmに続く海外市場向けサイズの260mm。これが必要な現場はかなり少なそう。BL4050F装着前提にしているが、その容量が必要な作業量なら、なおさらコード式でいいような気がする。

海外ですら260mmコードレス丸ノコはレアなようだが、このままこのクラスに攻勢をかけるつもりなのか、このままさらに415mmコードレス丸ノコまで製品化に期待したい。

というか今回各メーカーの丸ノコラインナップを調べてみたが、世界的に見てもマキタの丸ノコのラインナップ数多くないか?(他より廃番にするのが遅いのかもしれない)

関連リンク

マキタ 40Vmax 充電器、バッテリー

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